実際にツールを使って２つのIP範囲やCIDRをまとめてみよう

IPアドレスの範囲がプロバイダや通信キャリアなどから提供され、
そうした情報を基にして、自身のサーバーに設定するような場合に、
そのままでは.htaccessに設定できない場合も多くあります。
そんなリストを.htaccess用に整形する手順をご紹介します。

実際にツールを使ってIP範囲やCIDRをまとめてみよう

今回は私が利用している「UQ WiMax」回線の
グローバルIPアドレスを例にご紹介します。

自分が利用しているプロバイダが利用しているグローバルIPの調べ方は、
以下でご紹介しました。
参考にしながらやってみてください。

で、得られたIPアドレスのリストが以下のようなものです。

CIDR形式で表現のできない割り当てネットワーク帯域があるようで、
「119.107.202.0-119.107.255.255」 と２IP範囲で表示されています。(15行目)

IP－IPによる範囲のCIDR化

まず上記のIP－IP形式で表示された範囲を、
純粋なCIDR範囲に変換します。

119.107.202.0 - 119.107.255.255です。

こうした場合に当サイトの
「２つのIPアドレス範囲を厳密にCIDR化ツール」を利用します。

ページを開くと２つのIPアドレス入力フィールドが表示されます。

01_2IP範囲の厳密CIDR化ツール

この２つのIPアドレスを入力します。
入力が完了したら[IPアドレス範囲のCIDR化]をクリックします。

02_IPアドレスのCIDR化実行

すぐに下部に処理結果が表示されます。
CIDR表示とそのCIDRの範囲が表示されます。

03_CIDR化の結果表示

尚、下部のタブエリアでは変換した値をコピーできます。

04_結果一覧のコピー

これによって以下のCIDR範囲であることが求まりました。

これで、リストすべてがCIDR表記になりました。

次は統合を行います。

複数CIDRリストによる範囲の統合・重複削除

上記でCIDR化したリストをコピーし元の一覧にでも挿入します。

以下のようになります。

このリストを元にして
「CIDR＋CIDR結合・統合・重複削除ツール」で統合します。

ツールは以下で利用できます。

「CIDR＋CIDR結合・統合・重複削除ツール」を開いたら、
入力リストフィールドに対して、統合したいリストを貼りつけます。

05_CIDRの統合・連結ツール

貼りつけが完了したら[CIDR範囲の統合]をクリックします。

06_CIDRリストの貼り付けと実行

すぐに右のフィールドに統合(可能であれば)された、
新しいリストが表示されます。

07_統合結果の表示

詳細な利用方法は以下でご紹介しています。

表示されたフィールドの値をこのまま利用しても構いませんが、
下部には処理結果の詳細が確認できます。

処理結果の詳細は以下のようになります。
（画像では見にくいと思いますが）

08_統合処理の詳細を精査

この例では４CIDR⇒１CIDR化された部分と、
６CIDR⇒１CIDR化された部分があります。

それぞれの範囲を見てみると連続した範囲が、
１CIDRで表現されているのが分かると思います。

４CIDR⇒１CIDR化

以下のように統合されています。

106.188.0.0/16　⇒　106.188.0.0/14
106.189.0.0/16
106.190.0.0/16
106.191.0.0/16

６CIDR⇒１CIDR化

119.107.192.0/21　⇒　119.107.192.0/18
119.107.200.0/23
119.107.202.0/23
119.107.204.0/22
119.107.208.0/20
119.107.224.0/19

このそれぞれの統合前のCIDRから、
ぱっと統合後のCIDRがイメージできますか？

私はこのイメージが掴めなくて、このサイトを作るきっかけになりました。

少し慣れてきたので、
最初よりはイメージしやすくなってきましたが^^;
（ツール作って理解が深まった）

統合結果

どうですか？すっきりしたと思いませんか？

元が２１行ありましたが、それが１３行にまで削減できました。
IP範囲を一切変更することなく同一の表現が可能です。

また、下部のタブに表示されている部分は、
[P]タブは「プレーン」 の意味ですが、IPリストのみの表示です。

09_統合結果のコピー

その他に[allow/deny]タブがありますが、
この場合「allow from ….」が付加されます。

[allow範囲/deny範囲]を選択した場合には、
１行に１コメントで範囲を付加します。
※コメントが増えるのでパフォーマンスに多少は影響あるでしょうけど。

さいごに

このようにして、元のリストが２IP範囲で、
.htaccessにそのまま設定できない場合や、

CIDRのみのリストでも行数の削減ができないかの検討などを行って、
.htaccess へ設定するIP範囲を効率的に指定することができます。

余談ですが、CIDRのリストを「ネットワークIPアドレス」順で、
並べ替えだけを行う機能と、
一括して範囲を確認する機能を以下で提供しています。

既に設定されているリストが見にくくなってしまった場合、
並べ替えを行うと見やすくなるかもしれません。

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