172.16.0.0/12のアドレス範囲が172.16.0.0～172.31.255.255なのか

ここでは、ネットにあった問題を任意で考え、
回答を行っています。

172.16.0.0/12のアドレス範囲が172.16.0.0～172.31.255.255なのか色々な資料を見ても、理解することが出来ません。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1330264503　より

質問では何らかの問題集かなにかで答えだけは出ているようですが、
求めかたが分からないという感じです。

CIDRによるアドレスの範囲を求める問題です。

実際に解を求めてみます。

とにかく速攻で答えが欲しい場合の対処

どうやって求めたら早いですかね。

以下のリンクをクリックしてもらえばすぐに答えが出ますけど。
そういうことではないですね。

真面目にいきます。
まず「/12」に着眼します。

オクテット分割部の算出

「/12」がどこのオクテット部分で、
ネットワークとホストを分割しているかを確認します。

８＋８＋８＋８＝３２桁　でIPアドレスのビットは構成されています。

ですので、第二オクテット内の上位４桁目で「/12」は分割しています。
※赤がネットワーク部、青がホスト部を示す。

nnnnnnnn.nnnnnnnn.nnnnnnnn.nnnnnnnn

ブロードキャストIPの一部、第二オクテットを求める

とわかれば、第二オクテットの値のみを考えます。

「16」です。

16をビットパターンの８桁に変換します。
この値は２の乗数ですので、一瞬で求まります。

２の４乗＝１６ですので、「00010000」が１６のビット文字列です。

先ほどの上位４桁の分割位置を当てはめて考えます。

00010000　で分割がされることが分かります。

これは、ネットワーク部の「0001」が変わらない範囲であれば、
自由にホスト部分が利用できることを示しています。

第二オクテット部分だけで考えた時に、
IPアドレス範囲は、以下のようになります。

00010000　～　00011111

この値を１０進数数値に戻します。
手計算の暗算で求められます。

簡単に言うと「1+2+4+8+16＝31」と求まります。
簡単でしょ？

00010000（２進数）　⇒　16（算出済）
00011111（２進数）　⇒　31

第二オクテット部分の最大値が求まりました。

ではIPアドレスの範囲を求めます。

開始：172.16.0.0（これは変わりません）
終了：172.31.???.???

第二オクテット以外の第三オクテット、第四オクテットはどうなるか？

これに関してはIPアドレス範囲なので、
上は必ず、ブロードキャストIPアドレスです。
ブロードキャストIPアドレスを求める以上「最大値」になります。

IPアドレスの１オクテット内の最大値は、
みんな大好き「255」です(意味不明)

255を当てはめます。

開始：172.16.0.0
終了：172.31.255.255

以上で、172.16.0.0/12のIPアドレス範囲が求まりました。

無駄な計算はしないという方針で、
早く求めると、こんな感じです。

正攻法で求める場合

この場合、正攻法で求めるといっても、
変わらない範囲(第一オクテット、第三オクテット、第四オクテット)を含んで
計算をするというだけなので、大した違いは出ません。

CIDR表記のIPアドレスをビットパターンに変換

172.16.0.0　をビットパターンに変換します。

以下で簡単に求まります。

10101100.00010000.00000000.00000000　になります。

ビットパターンをネットマスクで分割

求めたビットパターンをネットマスクの位置で分割します。

ネットマスクは「/12」ですので１２桁です。
※赤がネットワーク部、青がホスト部です

10101100.00010000.00000000.00000000

（ホスト部が長くて綺麗ですね）

ホスト部を最大値にする

IPアドレスの範囲は、ホスト部の最小と最大の値です。

IPアドレスの最大値のビットパターンを求めます。

10101100.00011111.11111111.11111111

これでIPアドレスの最小と最大の値が求まりました。
これが172.16.0.0/12の範囲を示すビットパターンです。

IPアドレスのビットを数値に戻す

実際、この作業が面倒くさいですよね。きっと。
面倒なんでツールで。

開始：172.16.0.0
終了：172.31.255.255

IPアドレスの範囲が求まりました。

速攻で求めた場合と一致します。

さいごに

ケースバイケースでじっくり求めるのも、サクッと求めるのも、
用途に合った方法で求められたらいいと思います。

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