IPアドレス132.17.2.56/28を含むネットワークにおいて使用可能なアドレスの範囲を選択しなさい
ここでは、ネットにあった問題を任意で考え、
回答を行っています。
IPアドレス132.17.2.56/28を含むネットワークにおいて使用可能なアドレスの範囲を選択しなさい
(1)132.17.2.48~132.17.2.63
(2)132.17.2.48~132.17.2.62
(3)132.17.2.49~132.17.2.62
(4)132.17.2.55~132.17.2.126
(5)132.17.2.49~132.17.2.63
質問ではCCNAの試験の問題集かなにかのようです。
CIDRによるアドレスの範囲を求める問題です。
実際に解を求めてみます。
目次
とにかく速攻で答えが欲しい場合の対処
どうやって求めたら早いですかね。
ネットマスク「/28」が分かっていますので、
IP数から算出してみます。
32-28=4
これによって、ホスト部のビット数は4bitです。
4bitのホスト部を持つネットワークでは、
2の4乗=16
「16IPアドレス」がこのネットワーク上に存在することになります。
では、選択肢を見てみます。
(1)132.17.2.48~132.17.2.63 =(63-48+1)=IP数16個
(2)132.17.2.48~132.17.2.62 =(62-48+1)=IP数15個
(3)132.17.2.49~132.17.2.62 =(63-48+1)=IP数14個
(4)132.17.2.55~132.17.2.126 =(63-48+1)=IP数72個
(5)132.17.2.49~132.17.2.63 =(63-48+1)=IP数15個
この時点で、既に16IPアドレスの条件を満たす選択肢が、
(1)しかありません。
試験中で忙しい場合はこの解法でも十分かと思います。
解:(1)
回答者の方も「#1」ですと答えています。
問題はないでしょう。
尚、以下のリンクをクリックしてもらえばすぐに答えが確認できます。
132.17.2.56/28と言うわけで、
132.17.2.48 - 132.17.2.63ツールで算出しても「(1)」となります。
無駄な計算はしないという方針で早く求めると、こんな感じです。
メモ
こうしたCIDRによるIP範囲を求める問題で、
選択肢のIP範囲が出ている場合には、まず個数を見てみるとミスが減ります。
例えば、第四オクテット部が「0~15」の場合、
IPアドレスの個数は、15-0+1(0を含むため)で求められます。
16個です。
この考えで、IPアドレスの最大から最小を引き算して+1したものが、
もし「2の〇乗」になっていない場合は、
そのネットワーク範囲は誤りです。そんなネットワーク構成は実現できません。
IPの個数を見ただけで、ネットワークとして正しいかの判断ができます。
尚、2の〇乗については、以下で呪文を覚えておきます。
検算
選択肢が(1)だろうと推測ができたところで、
もし、時間があれば確認をします。
132.17.2.56/28 /28ですので、
第四オクテット部分のみに着眼します。
先ほどの通り「/28」に含まれるIP数は16個です、これは変わりません。
では、以下の計算をします。
56/16=3.5
求めた値を切り上げて、4。
この「4」は「/28」で構成できるサブネットワークの、
4番目のネットワークにIPアドレス「132.17.2.56」が含まれていることを示しています。
それぞれのサブネットワークを範囲を見ていきます。
1番目: 132.17.2.0~15
2番目: 132.17.2.16~31
3番目: 132.17.2.32~47
4番目: 132.17.2.48~63(132.17.2.56はここに含まれる)
5番目: 132.17.2.64~79
(1)132.17.2.48~132.17.2.63 で間違いないことが確認できます。
なんでそのIP範囲が分かるの?
さらっと「サブネットワークのIP範囲です」と書いてしまっていますが、
そもそも「なんでそんなリストになるの?」と感じますか。
IP数が16個だと分かっているので、
16個ずつ加えた範囲にしているまでです。(足し算しかしてません)
0+16=16
16+16=32
32+16=48
48+16=64 …続く
16個間隔でネットワークが分割されることが分かっているからです。
「2の4乗=16個」の部分に触れておきます。
今回のIPアドレスの範囲を実際にビットに直してみてみます。
ここでは説明の為、ツールを使います。
ちなみに手計算も可能です。
10000100.00010001.00000010.00111000(132.17.2.56)
「/28」ということは全体32桁(bit)の
上位28桁がネットワークビット(共通部)で、
残り4桁(bit)がホスト部(可変部)であることを示しています。
※各桁数に「.」は含みません。
分割します。
赤:ネットワーク部
青:ホスト部
10000100.00010001.00000010.00111000
この末尾「1000」部分がこのネットワークのホスト部であり、
このIPアドレスのホスト部の値です。
このホスト部のビットで表現可能な値の範囲は、
「0000~1111」です。
2進数の4桁は、2の4乗分の数を表現できますので、
2の4乗=16パターンとなります。
0000,0001,0010,0011,
0100,0101,0110,0111,
1000,1001,1010,1011,
1100,1101,1110,1111,
ね、16個でしょう。
最小値と最大値を第四オクテット8桁で見てみます。
第四オクテット部の
最小値は「00110000」
最大値は「00111111」
これがIPアドレスの範囲の値になります。
それぞれを10進数に戻します。
電卓でも、手計算でもでもできます。
最小値は「00110000」=48
最大値は「00111111」=63
よって、IPアドレスの範囲は第三オクテットまでは共通ですので、
132.17.2.48 - 132.17.2.63 となります。
ネットマスクが分かれば、ホスト部のビット数が分かる。
- 「/28」⇒ 4
ホスト部のビット数からサブネット内IP数は求まる。
- 2の4乗=16
サブネット内IP数が分かればその倍数でネットワークが分割されている。
IPアドレスの値が含まれる位置を求めてその位置から何倍の位置がその範囲かを求める。
- 56/16=3.5(切り上げて4番目)
ネットワークの開始は「0」からなので「4-1=3」を求めて、
4番目のネットワークの最初の数字は、
- 「3x16=48」だと求めることができる。
IPアドレスの最大値は次のネットワークの最小値の1つ前なので、
- 「4x16=64-1=63」と求まる。
これを当てはめていくと、
最初に求めたようにIP数だけで選択肢が、
そもそも「(1)」しかないのが絞れるということです。
正攻法で求める場合
この場合、正攻法で求めるといっても、
変わらない範囲(第一オクテット、第三オクテット、第四オクテット)を含んで
計算をするというだけなので、大した違いは出ません。
CIDR表記のIPアドレスをビットパターンに変換
132.17.2.56 をビットパターンに変換します。
以下で簡単に求まります。
10000100.00010001.00000010.00111000 になります。
ビットパターンをネットマスクで分割
求めたビットパターンをネットマスクの位置で分割します。
ネットマスクは「/28」ですので28桁です。
※赤がネットワーク部、青がホスト部です
10000100.00010001.00000010.00111000
ホスト部の最小・最大値を求める
IPアドレスの範囲は、ホスト部の最小と最大の値です。
IPアドレスの最小と最大の値のビットパターンを求めます。
10000100.00010001.00000010.00110000 (最小値)
10000100.00010001.00000010.00111111 (最大値)
IPアドレスのビットを数値に戻す
実際、この作業が面倒くさいですよね。きっと。
面倒なんでツールで。
開始:132.17.2.48
終了:132.17.2.63
IPアドレスの範囲が求まりました。
よって、解:(1)
速攻で求めた場合と一致します。
さいごに
ケースバイケースでじっくり求めるのも、サクッと求めるのも、
用途に合った方法で求められたらいいと思います。
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公開日:
最終更新日:2019/06/20