全グローバルIPアドレスの「未割り当て範囲」一覧（RIR: Regional Internet Registry）

5-RIR(AFRINIC, APNIC, ARIN, LACNIC, RIPE NCC)では、
現在のグローバルIPアドレスがどこの国に対して割当てているのかをデータとして公開しています。
多くのサイトで国判定に使われているデータは基本的には同じものでしょう。
しかし、このデータはすべてのグローバルIPアドレスを網羅している訳ではないのです。
実際に全グローバルIPアドレス〔37億225万8,432〕個の中で、
RIRのデータに存在していないグローバルIPアドレスの範囲を以下にご紹介しています。

5-RIR・未割当状態のグローバルIPアドレス範囲一覧・集計表

以下の表は、全グローバルIPアドレスの範囲から、

5-RIRにて提供されたIPアドレスの範囲をすべて走査し、
データに出現してこなかった（割り当てられていない）グローバルIPアドレスの範囲を一覧にしています。

code：sc13

※グローバルIPアドレス総数(参考)：3,702,258,432(37億225万8,432)

上記の通りですが、1,280 個のグローバルIPアドレス（範囲）が、
5-RIRのデータに含まれていない状況にありました。

未割り当てIP範囲内の未使用アドレスプールチェック

この未割り当てのグローバルIPアドレスの範囲の大半は、
以下のIPアドレスプールに該当しています。

アドレスプールに該当する部分を突合せでチェックを行うと、
以下のようになります。

赤色の行がアドレスプールに存在しなかった未登録領域です。

code：sc13_1

未登録領域のみを抽出すると、以下の 512 個の
グローバルIPアドレスがRIRデータに全く存在していないIPアドレス範囲になっています。

code：sc13_2

この範囲に関してはRIRデータを元にした国判定が、
行えない範囲になりますので注意が必要です。

本ページでは未割り当てになっているグローバルIPアドレスの範囲のみご紹介していますが、
投稿下部のリンク先では全体としての整合性を「状況」としてご紹介しています。

後記

少しだけ感想を。

RIRが提供してくるデータは「開始IPアドレス、ホスト数」の形式で提供されます。
単純に「開始IPアドレス – 終了IPアドレス」に読み替えるのは容易です。

では、次に全グローバルIPアドレス〔37億225万8,432〕から、
上記で提供された範囲を除いて、全く触れられなかったIPアドレス範囲を求める場合、
どのようなプログラムを書かれますか？

37億225万8,432ものインデックスを持つ配列は現実的に使えませんし、
非常に悩ましい限りでした。

当サイトの「CIDRの統合、削除」機能でも似たようなことはしているのですが、
実際には全グローバルIPアドレスのブロックを配列に入れて、

RIRのデータとの重なりをチェックします。

重なりかたによっては、２つの範囲に分割されたりする場合もあるのですが、
重なった部分を範囲から取り除き、２つの範囲にする。

１つの配列の範囲が全くなくなったら、インデックスそのものを消す。

片側だけ重なったら、範囲を縮小する。。。

そんなことの繰り返しを行って、最後まで消されずに残った部分が、
RIRに無かったデータという訳です。

たぶん、地味にこの全体から引き算していくこの作業が一番面倒だったかもしれないです。

別に誰に必要な機能でもないのに（涙）

でも、データがバグってない事を確認するには、
どうしても必要な機能だと思ったので作成するに至りました。

5-RIR・データ取込件数とIPアドレス総数集計表（状況）

当サイトではRIRからのデータ取り込みを日次で自動処理によって行っています。
以下が各RIRからの取り込みを行った際の日時情報になります。

最終確認日のみが直近で、取り込み処理を実施していない場合は、
データ元であるRIRデータに差異がなかった（バージョンが同じ）事を示します。
バージョンが異なる場合のみ、取込の処理を実施しています。

code：sc12

上記表示の「不足IP数」列に表示されているIP数の差異については、
以下の状況ページにてご説明をしています。

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